社風が合わない時の20代、30代それぞれのデメリット。そのまま働くとどうなる?

20代・第二新卒向け転職

社風とは

社風は、その会社の文化や雰囲気の事を言います。一見、時間と共になんとなく形成されるものと思うかもしれませんが、今では多くの会社がこの「社風」を重要視しています。

その理由は、社風は会社の理念やビジョンといった経営の最上位概念が社内に反映されたものなので、結果的に作られるとういうよりは、会社の上層部によって意図的に作られるものなのです。

社風を創るためには、人事制度や評価制度、社内イベントや採用など、組織を形成する重要な部分にその思想を反映して施策が施されています。

理念・ビジョン

理念(ビジョン)とは、「長期的な視点で見た時にどんな会社になりたいか」として掲げられる理想なのですが、会社は人の集まりなので、社員一人一いにその理想を浸透させ、共感させ、理想に沿った行動をさせる必要があります。

しかし、理念というのは日々の仕事をしているとついつい忘れがちなものなので、評価基準や目標、人事制度などに落とし込むことで、自然と理念に沿った行動や考え方になるように考えられているのです。

その結果できあがるのが「社風」です。つまり、社風が好きになれなかったり、ストレスを感じる場合、その会社の理念に対して共感出来なかったり、受け入れられないことにも繋がるため、実は根深い問題なのです。

創業者・社長の理想

では、理念はどのように決まるのでしょうか?会社によって様々ですが、その多くは創業者によって決められるといっていいと思います。その会社を最初に立ち上げた人がどんな理想を描いたかによって、理念を定めることが多いのです。

歴史ある企業の場合、既に創業者が亡くなっている場合もあるのですが、多くの会社では経営者として会社運営に関わっています。

転職や就職などでその会社の社風や理念を知りたいと思ったら、創業者が現役であれば、創業者について調べたり、話を聞いたりすることでより正しく理解することができます。

特にベンチャーといわれるような企業の場合、経営者も現役バリバリですし、自分の理想を実現しようとしているからリスクをとって企業しているので、理念やビジョンに対する思いは強くなります。また、ベンチャー企業の場合はお金も無く知名度も無い中で、社員達をまとめて統一していく手段は、理念やビジョンといった思想に頼らざるおえない状況です。

中小の若い企業の場合は、理念にきちんと共感できるかは、かなり重要になってきます。

創業者や経営者がどんな考えを持っているのかを、事前に把握したい場合におすすめなのが、転職エージェントを利用して情報をもらうことです。

そして、転職エージェントの多くは企業側の人事スタッフとのコネクションはあるのですが、経営者とのコネクションを持っていることは少なく、重要なのは経営者との直接コネクションを持っているエージェントを利用することです。

評価と価値観

社風がもっとも反映されると言っても良いのが、その会社での”価値観”になります。例えば、

  • ・売り上げや利益至上主義の価値観
  • ・顧客満足を重要視する顧客至上主義の価値観
  • ・業界内での知名度や、権威性を重視するブランド志向の価値観
  • ・会社への忠誠心を重視するロイヤリティ志向の価値観

など、その会社の価値観は様々です。

そして、その価値観にもっとも影響を与えるのが、”評価の方法”になります。売り上げや利益を重視する会社であれば、シンプルに数字で判断されて評価が上がったり下がったりしますので、みんな必死に数字を追いかけることになり、その結果「売れている人が一番えらい」という価値観になっていきます。

また顧客満足度であれば、いかに顧客から紹介をもらえるかや、一度契約した顧客の解約の少なさ、クレームの少なさなどが評価されることになり、現場では仮に目先の売り上げや利益を犠牲にしてでも顧客からの評価をあげるためにはどうするべきか?という価値観になります。

ブランド志向の場合は、著名なメディアで取り上げてもらったり、本を出版したり、SNSでのフォロワーが何人いるか、他の著名な人とのコネクションをどれくらい持っているかなどが評価される場合もあります。

会社への忠誠心に関しては、社内イベントへの積極的な参加や頑張り、社内での評判の良さ、自分と関わる上司や部下、同僚の満足度などが評価に組み込まれる場合があり、社内人脈をいかに作れるかなどが鍵になります。

このようにして、会社はどんな社風にしたいかを考えた場合に、社員がその方向に目を向けて、自発的に向かっていくような力学を発生させる手段として、「こういうことを頑張ったらそれを評価しますよ(結果的に給料があがりますよ)」という”評価”を利用するのです。

採用方針

社風は理念から作られ、理念は創業者の思いであることは説明しましたが、実際にそれを「社風」にするのは、その会社の現場で働く一人ひとりの社員です。

その為、会社では理念から落とし込まれた「採用基準」を設けています。入社してから理念や社風を教えることも当然しますが、より強く浸透させるには、「そもそもの考え方や価値観が近い」人材を採用した方が早いからです。

どんなに優秀で実績のある人材でも、社風に合わないという理由で不採用になることは多々あります。それだけ会社にとっては重要なものなのです。

就職や転職の面接では、その企業に合格するために、「会社の理念や社風に共感しているように装ってしまう」ことがありますが、これが後々「社風が合わない」という悩みの原因になります。

社風が合わないと感じる瞬間

新卒の場合

新卒は、入社すると多くの場合「新入社員研修」といった、理念や社風に関するトレーニングを受けることになります。もしくは、研修という形でないにしても、会社では新卒に対しては特に注力して、早く会社の色に染めようとします。

企業が新卒を採用する理由の一つとしては、社会人としての思想や価値観がまだ定まっていないため、マインドコントロールし易いからです(言い方が乱暴ですが、決して悪い意味ではないです)。

しかし、新卒といっても当然自分の意見や価値観がありますし、全ての社員が会社の考え方に共感できる訳ではありません。そして、かなり強い圧力で会社の価値観を押し付けられることで反発することもありますし、反発することで周囲からの疎外感や、否定的な目で見られることで更に辛くなっていくようです。

新卒が転職する場合は「第二新卒」という扱いになり、新卒同様に積極的に採用したいという企業も多くありますので、もし今の会社の社風が合わないと思った場合は、20代の貴重な時間を我慢しながら無駄に過ごす前に転職を考えるのもいいかもしれません。

20代の転職の場合

20代の場合、転職後も育成の対象となる場合が多く、どんなマネジメントをされるのかでその会社の社風を感じることが多いと思います。

例えば、きちんと基礎スキルを学びたいと思っている人が自由な社風の会社に入社してしまうと、きちんと仕事を教えてもらえず、研修や育成のプログラムも整っていないことに不安を感じることになると思います。

またこのような組織の場合、社員同士の連携も少ない傾向があり、わからないことを人に聞いてもあまり教えてくれない…ということも多いようです。

逆に、自立心が高い人がマネジメント意識の高い会社に入社すると、いちいち行動を管理されたり仕事のやり方を細かく指示されることにストレスを感じることが多くあります。

このような組織だと、評価面において成果も重要ですが「会社のルールの中で仕事できているか」という協調性や、従順さが評価の対象になることがあります。

30代の転職の場合

30代の場合、多くは即戦力として採用されることが多いため、どのような評価体制なのかを通じて会社の社風を感じることが多いと思います。

評価は、給与などにも直結しますが、どんな仕事を任せるのか、どんな役職を任せるのかということにも繋がるため、キャリアを大きく伸ばしたい30代としては、会社がどんなタイプや能力を有する人材を評価するのかは重要になります。

評価にいて、成果をきちんと出すことは重要ですが、それ以外の定性的な部分で、

  • ・会議などでの発言内容や多さ
  • ・周囲の社員からの評判
  • ・上司や経営層から気に入られているか
  • ・それまでの経歴

などがあり、どの項目を重視するのかはその会社の社風によって変わってきます。自分の性格や得意・不得意を理解した上で、自分に合った社風の企業を選ぶことで、その後のキャリアや収入にも影響すると言えます。

よくある「合わない社風」とは

体育会系の社風

体育会系というのは、社員全体の中で営業職の比率が高い場合に、多くなる社風です。創業者自身も営業職出身の場合が多いように思います。

特徴としては、数字に対して情熱的で、「目標達成!」や「行動量必達!」といったスローガンの元に、考えるよりとにかく行動することを重要とします。

また、上司の権力は絶大で、社長に至っては神の如く崇めている会社もありました。この社風にフィットするのは、学生時代にスポーツをやっていて、精神的にも肉体的にも、追い詰められる事で、その逆境を超えることに快感を得られる人です。

逆に、物事を分析したり、行動するにも無駄なく合理性を追求したい人からすると、このような社風の会社ではやりづらく感じたり、マネジメントにストレスを感じることが多くあります。

会社で評価されるのは体育会の人材なので、必然的にそのようなマネジメントを行うのですが、地頭の良い論理的な思考の部下がいた場合に、かれらに対応することができず、自分のやり方を押し付けてしまうのです。部下からすれば、そのやり方の合理性が腹落ちしないまま納得できない方法に縛られることになるので、ストレスや不満が溜まります。

ドライな社風

ドライな社風とは、社員同士があまり干渉せずに自立してそれぞれの業務を進める環境です。体育会系の社風とは正反対で、あまり一体感は無く、「他人は他人、自分は自分」という感じで、良い意味では多様性が受け入れられやすいと言えます。

しかし、特に新人などの場合は、放置されると不安になる人もいますし、ストレスを溜め込んでしまう人の場合は、それを言わなくても周囲が気付いてくれてケアしてくれるような環境を望む人もいます。

そのような人達の場合は、ストレスや不安もあるのですが、このよなドライな社風の会社では、なかなか成果が出ずに悩む事も多く、二重の悩みからその社風に対して合わないことを悩む場合が多いのです。

トップダウン

トップダウンとは、上から下への指示の威力が強く、「上司の言うことは絶対、社長の言うことはもっと絶対!」という社風のことです。

中間層や低層の社員からすれば、自分の意見が通りづらかったり、時には理不尽な事を言われてもそれに逆らうことができずにストレスを感じることがあります。

また、上層の方針通りに仕事を進めていても、上層で方針がころころ変わることで振り回されてしまい、無駄な仕事に追い回されることも多々あります。

このような会社の場合、上層部が優秀であればよいのですが、そうでもない場合は上に振り回される下の社員にはかなりストレスがかかってきます。

ボトムアップ

ボトムアップとは、トップダウンとは逆で、現場の社員にある程度の決定権や自由が認められているパターンです。一見楽そうにも見えますが、会議の場などでも活発な意見を求められたり、常にどうするかを自分で決めなければならず、必要な能力を有していない場合にはかなり辛い環境だといえます。

また別の視点では、このような社風の場合は、現場をまとめる中間管理職の社員にもストレスがかかる場合が多くあります。簡単に言うと、部下が言うことを聞いてくれないことや、納得させるためにかかる手間が多いのです。

上からも、当然数字的な事は求められるのですが、成果が出ていない場合などは上からのプレッシャーと、そんな状況にお構いなしで自分勝手な主張をしてくる部下に挟まれて苦労をします。そして、そのような社風を合わないと感じることが多いようです。

社風が合わない会社で働くデメリット

ストレス

冒頭でも説明したとおり、社風とはその会社の理念を元にした価値観や考え方が根本にあります。社風が合わないということは、「価値観や考え方が違う」ということになるので、業務においても意見がことなり、人と摩擦が起きることが多くなります。

そして、そのような状況では「会社の社風に合った人」の意見が通ることになるので、社風に合わない自分の意見はことごとく却下になることもあります。

意見の違いから自分自身を受け入れてもらえず、孤独感を味わうことも多いかもしれません。そのような状況では常にストレスを感じることになります。

また、成果をきちんと出している場合でも社風が合わないという理由で評価が上がらないことがあります。これは更に強いストレスを感じることになります。成果を出さなければ評価はされないし、成果を出しても評価をされない。成果を出して、さらに自分の本音を偽っていつも仮面を被っていなければ評価を得られないとしたら、精神的にもかなり辛いのではないでしょうか。

成果が出ない

一見、社風と成果は直結しないよに思えるかもしれません。しかし、仕事というのは自分1人で成果を出すのは簡単ではありません。少なからず、同じ部署やチームのメンバーと協力して弱みを補完しあうことで成果は最大化します。また、個人に与えられる目標も、それを前提に設定されています。

社風に馴染めず、良好な人間関係が気付けない場合、周囲からのヘルプを効果的に受けられなくなる場合があります。

また、社風が合わずに悩んだり、ストレスを抱えている状況では、モチベーションも上がらず、業務に100%集中できないことも多く、自分自身の力を全て発揮できないことが多いのです。

評価されない

企業の評価というのは、多くの場合「定量」と「定性」の二つの側面からなります。定量は、数字で評価される部分で、売上や納期などになり、評価者の主観は入らないのですが、定性は、数値ではなく、印象や期待といった評価者の主観での評価になります。

どんなに定量(数字)での成果が高かったとしても、社風に馴染めていない場合は、定性部分で評価を得れない場合が多いのです。

例えば、定量と定性を50:50の割合で評価される場合、定量面では目標をきちんと達成したとして満点の50の評価を得れても、定性面での評価が悪くで30点しか得れなければ合計で80点となり、100点に満たない低評価ということになります。

また、会社での評価は、「役職」に反映されます。給料を上げるには、成果を出すことも重要ですが、信頼を得て役職を上げることで大きく上がります。

しかし、会社の価値観や方針に理解できていない人に、マネジメントや事業そのものを任せることはできません。そのため、自分より明らかに能力で劣る社員に昇進では抜かされていったり、キャリアを上げることができないことになります。

きちんと会社を見極めないと、リスクは大きい

社風が理由で転職をする場合、次の転職先ではなんとしても同じようなことは繰り返さないように、注意しなければなりません。

しかし、面接などではどうしても自分をよく見せようと(悪気無く)してしまうため、志望動機などでは過剰にその会社に対してポジティブな評価をしてしまう場合があります。

また、理念や方針の説明などを聞いても、それをきちんと自分の中で判断することなく、安易に賛同してしまうこともあります。

元を正せば、社風が合わないという問題は、会社選びをする段階で、きちんとその会社の事を理解できないことで起こるミスマッチなのです。

会社側が、社風や理念について嘘の情報を流すことは基本的にはありません(それをする意味がないので)。しかし転職活動や就職活動では、「早く内定を貰わなければ」という焦りや、年収などの条件に惹かれてそれらの情報を吟味することを怠ってしまう場合があるのです。

20代で社風が合わない時のデメリット

20代は社内においてはまさに事業の推進力として現場でバリバリ働く時期だと思います。つまり、自分がパフォーマンスを発揮して成果を出そうとする時に、社内の文化や社風が追い風になるのか、逆風になるのかでその結果は大きく異なります。

また、会社から見れば、20代は管理職やメネジメント層の次期候補者の対象となりますが、どれだけ成果を出しても会社の理念や文化を継承できない人材にはそのチャンスが回ってくる可能性は低くなります。

つまり、自分のキャリアを形成する上で社風が合っていることは中長期的に見てとても重要なのです。

30代で社風が合わない時のデメリット

30代ともなると、自分自身がその社風に染まるだけでなく、他の若手社員を染めることが求められます。理念の体現者や伝道師としての役割です。

もし自分自身がその社風に賛同できていない場合、常に仮面をかぶることとなり、ストレスを抱えることになります。

また、それだけであれば良いですが、自分の言動が会社の意向に沿わない場合、20代の社員のように社風に染めようとするのではなく、排除しようとするケースも少なくありません。

若い社員とことなり、ある程度価値観が形成されている30代はそれを変えるのが難しいのは会社も理解しています。また、30代で仕事ができて成果を出している社員ほど、若手社員への影響力も強くなりますので、そんな社員が会社の理念に批判的だと社内への悪影響は甚大です。

会社としては個人よりも組織を優先しますので、会社に合わないミドル層がいた場合はリスクを排除しようとする可能性もあります。